昨2014年度「レッズレディース/ユース2014年度退団選手について」同様、2015年度もと思ったら人数が多いので(爆)、記事を分けざるを得ません、PV稼ぎではありません。
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2012年の10名の大量ともいえる加入選手のうち6名が移籍を選択するかどうかの節目に当たる大学卒業の年。今回は発表順で。
○竹内 希:DF 2012-2015 →バニーズ
年度別代表の経験がない選手だったが、TMで一列前の左MFに入った時にキレのあるドリブルで進む様を見ており、なぜサイドバック志向になったのかが謎のまま移籍する。詳しくは分からないが4年間の後半は故障を抱えていたようでTMに出場するのを見るのもごく限られたタイミングになってしまっていた。埼玉が暑いと言っていた道産子がまた違う種類の暑さと底意地の悪い(←異論は認めない)土地で再生を賭ける選択をしたのは後押ししたいと思う。
○鈴木里奈:DF 2012-2015 →AC長野
常盤木出身早稲田大進学のCBは大学卒業を機に1年上の坂本理保と同様にAC長野へ移籍する。矢野がいて同じ年に入った高畑がいて坂本が復帰して最後に長船が来て、と層の厚さに阻まれた形も出場記録なしはちょっと意外。U-20代表は間際で滑り落ちたがU-23海外遠征には選出されていて一定の評価があったことは確か。何度か書いているように高校新卒が1部チームではすぐには活躍しにくくなる端境期で当人の努力云々よりもリーグのレベルが上がってしまったのも逆風になった。身体能力は高く試合勘が戻れば最初に恩返し弾を喰らうことになるだろう。
○岸川奈津希:MF 2010-2015 (+ユース2年間) →ベガルタ
豪快なイメージ、体格いいから場合によってCB、と岸川は周囲のイメージにずいぶん振り回される役回りだったと勝手に思っている。おそらくはもっとゴールに近い攻撃的なポジションがやりたかったはずで、それでもその恵まれた体格と才能で中盤の底でチームを支えた。そうした選手が移籍先未定の状態で退団を発表するのはクラブの状況があまり良いとは言えないことを示唆しているだろうが、やはり節目を感じて新たな場を求めた選択は後押ししたい。
と思っていたらベガルタから加入の報がもたらされて、最初の恩返し弾はりなぞうよりは岸川と訂正したい。絶好調時の運動量は目を見張るものがあるが、一方で日によっての波はあったとように見受けられたけれど、意気に感じてプレーするタイプなので新天地への移籍は好材料だろう。
○和田奈央子:DF 2012-2015 →ノジマ
JFAアカデミー出身の初加入者。二音の苗字に起きがちな「ちゃんづけ」がとても合った「和田ちゃん」はノジマへと移籍する。初ゴールがコーナーキック直接だったり、自然にバックヒールパスが出たりと本人も知らないところでいろいろと仕込んでるアカデミー怖いとこだよ、と思わせる前半だった。ところが一列前の準備もしていたが、結果的にはあまり合っているとは思えないサイドバックが年々負担になっていく。最終シーズンは故障での出遅れと後輩の特別指定・北川ひかるにポジションを奪われると体調変化の節目なのか躍動感が失われてしまった。アカデミーで一緒にプレーした仲間が多くいるノジマは最良の選択かもしれない。販売員の能力(?)もレッドボルテージで証明済。
○田尻有美:GK 2012-2015 (+ユース6年間/2種登録期間あり) →ノジマ
「生え抜きガー」ではないつもりだがここから3人、ジュニアユースからの出身者が続くので何とも気が重い。ただ、その中ではGKという特別なポジションの田尻、ノジマへ移籍する。出場機会はむしろユース所属時の2011年にいきなりのフル出場。これは山郷、池田、小金丸とGKが故障と代表活動でいなくなり急きょ、という事態だった。TMで見る限り、コーチングとシュートストップは堅実そのもの。体格的に恵まれていないのは本人の努力とはまた異なる部分なので何とも言いがたいが、指導者の道へ入るもう数年間の猶予を作って新たな場所での勝負を見守りたい。
○石井咲希:DF 2014-2015 (+ユース6年間/2種登録期間あり) →バニーズ(2/5発表)
○大戸遥可:DF 2014-2015 (+ユース6年間)
まとめてで申し訳ないけれど、同時の発表であったし境遇もジュニアユース出身で同期、しかも移籍先未定の状態での退団発表(※)で、何とかサッカーを続けてほしい二人である。
石井は2種登録での出場経験があり、年代別代表候補にもたびたび呼ばれた右サイドバック。長い距離をドリブルしてフィニッシュまで持ち込める走力が武器。直近の皇后杯にも出ていたので退団には驚くばかり。
大戸はその石井や中村みづき(同時昇格→早稲田大)が不在の中でキャプテンとしてユースチームをまとめていた。昇格の背景や事情は全く知りえないが進学先への所属という選択肢もあっただろうし、DFをダブらせたクラブの無定見の犠牲になったという見方もできるだろう。ポジションはユース時代はセンターバックが主だったがクレバーな読みとカバーリングの持ち主でヨーイドンの駆けっこになると不安が残るのでベストはアンカー。
※追記:石井はチャレンジリーグのバニーズ京都加入が2/5に発表された。竹内、そしてユースで同期の吉越ひかり(武蔵丘短大)との加入となる。
○藤田のぞみ:MF 2010-2015 →引退→松江シティRagazza
2016シーズン体制の発表直前に引退表明。そのボール奪取能力を支えていた膝や股関節の広い可動性から故障も度々であったがオーバートレーニング症候群には思いが及ばなかった。危険を察知してファウルででも止めても「えへへ」で済ませてイエローもらわないのもまた能力の一つであった。数は多くなかったがミドルシュートも武器の一つ。U-20代表のキャプテンを務めた責任感やサッカーに対する真摯な姿勢が追い込んでしまった一因になったのかと想像すると競技を続けていく難しさを感じる引退コメントであった。お疲れ様しかかける言葉が出ない…。
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2016/3/20追記
○千葉望愛:DF 2014-2015 →C.D.トランスポルテス アルカイネ(スペイン)
まさか、というタイミングの移籍発表(3/11)。その割りには翌日のTMにはしれっと出場していたけれど。早稲田大(通称「ア女」)には海外雄飛の気質があるらしく、コメントを読む限りでは千葉も温めていたプランを実行に移す決断をしたようだ。リーグ戦日程の違いから本格化は2016/2017シーズンということになるだろうが頑張ってほしい。レッズでの2シーズンは、DFが多くいて序列主義の時期でなかなか出場の機会が巡ってこなかったが、CBと右SB、ボランチもできるはずだ。セットプレー時のヘディングによるゴールも武器の一つ。
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